集積回路設計技術

【研究概要】

 集積回路が1952年に発案され、特にここ30年間の急速な進歩により、テレビやエアコン、冷蔵庫のような家電製品からスマートフォンやノートパソコンのようなモバイル機器、乗り物や娯楽施設、業務機器から各種測定器等電気を利用するほぼ全ての機器に組み込まれるようになってきました。
 当研究室では、集積回路の設計技術(CAD/回路/解析/システム開発等)とその利用・応用分野の技術(例えばウェアラブルコンピューティングやワイヤレス給電、IoT等)を研究しています。ハードウェア(ICチップ/パッケージ/回路設計等)とソフトウェア(組込みソフト、人工知能アルゴリズムの活用等)の両面から次世代の電子・情報・通信技術の開発に取り組んでいます。

【研究対象】

  •   1. 集積回路設計技術
    • 集積化技術として、3次元集積回路/メモリ積層設計技術(信号伝送、電源分配、クロック分配、チップ設計、パッケージ設計、熱設計等)。
    • IC全般の信頼性関連(ホットキャリア注入、負バイアス温度依存性、ソフトブレークダウン、エレクトロマイグレーション(EM)、ストレスマイグレーション、ソフトエラー、静電破壊等)の抑制技術、ノイズ(電圧降下、クロストーク、EMI)低減技術、低電力技術やばらつき考慮設計技術等。
  •   2. ウェアラブルデバイス技術
    • ウェアラブルデバイスの熱設計。
    • 人工知能(ディープラーニング、遺伝的アルゴリズム等)を用いた人間行動認識(特に物を持った状態の推定)等。
  •   3. ワイヤレス技術
    • 低電力情報通信機器(ウェアラブルデバイス、モバイル等)の給電技術(磁界共振結合方式等)、微小電磁波のエネルギー等。

    WPT


    【技術紹介】

     開発技術及び現在取り組み中の技術の一部を以下に示します。
    • 積層集積回路技術
    • - 構造のモデリングと等価回路

      3DIC構造

      - TSVモデルと等価回路

      3DIC等価回路

    • 高信頼性技術
    • - 信頼性解析

      信頼性

      - NBTI&HCI劣化モデリング、信頼性シミュレータ開発

      信頼性モデリング

      - EM/SM/遅延考慮ダブルビア挿入方法

      SiV

    • 低電力技術
    • - リーク・モデリング

      リーク

      <デバイス・実装技術>
      - FinFET(SOI)の解析・モデリング

      FinFET

    • ばらつき考慮設計技術
    • タイミング タイミング

      - 空間相関解析

      空間相関

    • 低ノイズ技術
    • - EMI(電磁放射)の解析と対策

      EMI

      - 電源分配設計方法

      電源分配

    • 配線技術
    • - 遅延ベスト/ワーストとなる配線断面(w:t:h)

      wire

      - 配線ばらつきと空間相関

      wire

      - 配線インダクタンス式の導出

      wire

      - ダミーフィル考慮配線容量式

      wire

      - 高精度配線容量式

      高精度容量式の開発

      - ダミーメタルフィリング

      ダミーメタルフィリングの開発

      - ダミーフィル考慮配線容量抽出方法

      wire

    • エネルギー分野融合技術
    • - 電源回路(DC-DCコンバータ)設計

      マイコン制御

      FPGA制御